スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Tag:スポンサー広告 

第3章 街並



わたしは少し眠ってしまった。特に夢を見る事も無かった。特に気持ちよい目覚めでもなかったし、目覚めが悪い朝でもなかった。でも相変わらずの居心地の悪さだった。もっと的確な言葉で表す事もできるけど、わたし1人の部屋で特に考えたくもなかった。とにかく早く準備をして、予定の時間までカフェにでも行って本を読もうと考えていた。

わたしの住んでいる家は外壁、内装もしっかりしていて、一般家庭から見ればそれは良い建造物だと思う。しかしわたしから見れば、その頑丈さがかえって滑稽にさえ見えていた。どのような建造物でも、そこに愛情や愛着が無い限り、それは嘘、虚像になるとわたしは考えている。

そういう事を考えつつ、身支度を整える。
なるべくここには戻らない様に、忘れ物は無い様に気をつけた。



...
別れを告げる様にわたしは家を出た。例え別れだとしても悔いはないと思った。今日はあなたの家にお邪魔するから、何か手土産を用意しようと考えた。恐らく妹さん...美也ちゃんも居るだろう。険悪な関係になるよりは少しでも仲良く過ごせた方が良いに決まってる。情報は大いに超した事は無い。情報の中からわたしが取捨選択すれば良いだけの事。そうこうしてわたしは今日のタイムスケージュールを幾つか組み替え、実行する事にした。


...
先ずは何よりもカフェでくつろぐ事を考えていた。自宅にいて窮屈だったからなのか、またはこれから先の事に対して自分の中で期待をしているのか、今日の予定に対し、少し緊張しているのか解らないが、とにかく1人での休息を味わいたかった。


早速カフェに着いた。ミルクティーを注文し小説を手に取る。わたしは琴線に触れれば特にジャンルは関係ない。だが今日からは特別恋愛小説を読む事にした。恋愛小説自体は余り読まないのかも知れない。小説としての概念があり、読む行為を経て、共感出来る物は多々あると思う。だけど。
恋愛が絡むと、経験が無い為か、空の雲を手に取る行為みたいに、急に理解のハードルが上がる。
だた、好きな物に囲まれているこの総合的な空間は心地よいと思う。きっとこの空間に陶酔出来て気持ちに余裕があるのかも知れない。こういう場所があるだけでも救いだと改めて実感した。この小説の大まかなあらすじはこうだった。


ーー昔の初恋の相手が、大人の事情によって別れる事になり、離ればなれになった。それから数年経ち偶然にも社会で再会する。始めはお互いに気づく事は無かったが、ある事がきっかけで気づく事になる。それからはお互いに衝突もあるが結果的に結ばれ、2人で生きていく事を決意する。ーー


これが大まかな内容だ。話としては非常にありきたりだがそれも悪くないと思った。わたしが好きな作家でもあるからだ。それから少しだけ読んで時間がない事に気づきカフェを後にする。


...
その後、ケーキ屋でショートケーキを買った。美也ちゃんがどういったものを好むかは解らなかった。だけど余り互いに面識がないのでは仕方が無かったし、いきなり好みを当てるのも難しい事だと思った。言い方が悪いがあなたの妹さんなら大概の物なら平気だろうととさえ思っていた。よって無難ではあるがショートケーキを購入した。そうだ。ちょっとあなたに意地悪で代金を請求してみようかしら?
その時少しニヤけていたと思う。そんなことを考えていたら店員さんに不思議がられた。

「どうかなさいましたか?」

わたしは急に話しかけられ、少し慌てた。

「い.いえ!!...大丈夫です。...有り難う御座います。」

「そうですか......有り難う御座いました。またのご来店をお待ちしております。」

お礼を言って、店を後にする。応対としても悪くないお店だった。時間があればあなたと来ようと思った。少し時間にも余裕があったので冬の景色を堪能しつつ、あなたの家に向かった。

スポンサーサイト
テーマ : 二次創作
ジャンル : 小説・文学

Tag:AmagamiSS  Trackback:0 comment:0 

Comment

comment form
(編集・削除用):
管理者にだけ表示を許可
プロフィール

sansha

Author:sansha
愛読書
レイモンド・チャンドラー
アイスバーグ・スリム
トルーマン・カポーティ
スコット・フィッツジェラルド
村上春樹 等

本サイトは音楽、映画、そして創作小説等を
紹介していきます。
リンクフリーです。
もし何かあれば下記までご連絡を。

Email:brightness.blues@gmail.com
コンタクトお待ちしております。

since 2010.11.01

検索フォーム
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。